仕事にはやりがいも必要ですが、もちろんそれに見合った報酬も必要です。そんなわけで今日は少し現実的なお金の話でも。

2019年現在、データアナリスト・データサイエンティストの市場価格はピーク時よりも落ち着いてはいるものの、未だに人手不足(売り手市場)の状態が続いています。

一方でAIを活用したサービス(とりあえずローデータをぶち込むと分析結果が返ってくる)等のサービスやリリースが近年かなり増えてきており、簡易なツール=例えば複雑なプログラムを記述せずともGUI上でモデリングができたりするソフトウェアの普及も進んでいることから、データ分析者の市場価格も二極化が進んできています。

つまり、今までは需要のあった業務の価値が薄れ(例:単純集計作業や軽度な分析を行う担当者など)、かなり尖ったスキルを身につけていなければこの業種で高額所得を目指すのはかなり厳しくなってくるでしょう。

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データアナリスト・サイエンティストの年収レンジ

日本国内の中小企業〜大手企業の求人を覗くと、データアナリスト・データサイエンティストの年収レンジはおおよそ450万〜900万ほどのレンジとなっています。

出だしで少々厳し目の話をしましたが、皆さんもご認識のとおり、Python使いや統計学の知識を有するアナリスト、はたまたインフラにも強い人材等は、おおよそ600万〜900万ぐらいのレンジで価格交渉がなされていますので、今後のキャリアビジョンの参考にして頂ければと思います。

手取りは幾らぐらい?

さて、問題は額面金額ではなく手取りです。

手取りについては、控除額にもよって大きく異なりますが、一般的な会社勤めの場合ですと控除額にも限界がありますので、ざっくり計算した手取り額を以下に記載しておきます。

・額面年収450万: 手取り350万前後
・額面年収500万: 手取り380万前後
・額面年収550万: 手取り420万前後
・額面年収600万: 手取り450万前後
・額面年収650万: 手取り480万前後
・額面年収700万: 手取り520万前後
・額面年収750万: 手取り550万前後
・額面年収800万: 手取り600万前後
・額面年収850万: 手取り630万前後
・額面年収900万: 手取り650万前後

参考:
財務省:所得控除に関する資料
所得税率について

※表示手取り額は控除をあまり加味しておらず、住宅ローン控除・配偶者控除・扶養控除・医療費控除などにより多少増える可能性はございます。

いかがでしょうか?想像していた手取り額より多く感じましたか?少なく感じましたか?

今後データアナリスト・サイエンティストとして生きぬいていく為に。

前記したように、業界内では二極化が進んでおり、分析者のボリュームゾーンは額面600万(手取り400万前後)が大半ではないでしょうか。では、上位レイヤーに入り込む為にはどうしたら良いか?ヒントはハイブリット型人材です。

これらのことは以前から提唱されており、一般社団法人データサイエンティスト協会でも「ビジネス力」「データサイエンス力」「データエンジニアリング力」を兼ね備えた人材が必要になる、と業界内でも体系化が進められてきました。下記の記事のベン図とスキルセットのイメージはかなり分かり易くビジュアライズ化されていました。

・参考:データサイエンティストに必要なスキルは「ビジネス、情報科学、エンジニアリング」

データ分析は企業利益追求の為の手段であって、それ自体は目的ではありません。ビジネススキルやエンジニアリング力を含め、どの領域も兼ね備えることが今後のデータアナリスト・サイエンティストには必要であり、その [領域と深さ] を常に広げる努力を惜しまない人材のみが、その報酬を得られる権利を手にできるのでしょう。

今年もすでに半年が終わろうとしています。私も頑張らねば。。。今日はこのあたりで。